1/24 Supermarine Spitfire Mk.Vb

Summary
Brand
Airfix(AF)
Trumpeter(TP)
Catalogue No.
12005(AF)
02403(TP)
Scale:
1/24
Price:
$34.50(AF)
\8,640(TP)
Date
2003.02.16

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 早速買っちゃいました、トラペのスピット。
発売前から出来に関わらず買うと決めてたので、ちょっと高いけど無理しました。
ついでに、一昨年買ったきり仮組みもしてないエアフィックスの1/24も引っ張り出して同時仮組み&比較検討してます。きちんと図面や資料写真と見比べた訳ではないので間違いもあると思いますが、第一印象ってことでお読み下さい。
しかしトラペの箱の大きさはかなりのもので、金額的にも今まで買った中で2番目に高いキットとなりました。トップは去年買ったハセの1/12 RX-7だったりして・・・
 いつもより画像が多めで書くことが少ないので参考程度にざっと見て下さい。
 ではエアフィックスから見ていきましょうか。
V型のキットは1型にスピナー・ペラやラジエータ、サンドフィルター2種、翼バルジ、キャノピーなどのパーツを追加した物らしく、追加分のパーツは簡易インジェクション風の肉厚でダルめなモールドになっています。
多分このキットでI〜V型まで作り分けられるはずです。
 インストの塗装図はカラー!しかも有名機ばかりで儲けた気分・・・
超大判のデカールでIR◎G、VF☆D、RF◎D、YO◎Qの4機分が入っています。
RF◎Dのドナルドがかわいいとか、YO◎A にしてデカイおネエちゃんを手描きするとか、妄想も膨らみます・・・
 大昔にしてはなかなかのモールド(だと思いますけど)のパイロットと、○リベットが凸で再現されている機体回りです。凸モールドでも比較的おとなし目で、リベットその物が出っ張ってる訳でなく○の輪郭のみ浮き出ているのであまり鬱陶しい印象はありません。むしろ見慣れていないので新鮮でした。
ヒケ・バリなどは各所に見られ、ランナーの太さ(約1cm)にも驚きです。
上に写っているのは飛行姿勢用のスタンド!こう言うのが昔は当たり前だったのですよね。
 エンジンパーツ、細部なども甘くてダルいモールドですが、実機を忠実に再現しようという意欲が伺えます。
このフレーム部分なんか下のトラペと比べると、よう頑張った!って言ってあげたくなりますね。

 エアフィックスと言えば・・・の、太くてダルいスジ彫りと、削り落とすのは簡単そうな凸リベット。
でも不思議とやぼったさは余り感じません。

 プラの材質はもっと柔らかいかと思ってましたが結構硬いと思います。
最近のハセガワなんかよりは硬いのではないでしょうか。
昔のハセガワはメチャクチャ硬かった印象がありますけどね(笑)

 こちらはトランペッターのオマケフィギュア。
レジンの1/24フィギュアが3体も付いてて嬉しいのか、みんな棒立ちポーズでガッカリか悩む所です。
抜きというかディテールの方はまあまあ・・・と思います。AIRESやCMKにゃ敵いませんけどね。
P-51とは違うフィギュアが入っている様ですが、せめて1体は着座姿勢にして欲しかったです。
 トラペの方は排気管がダメです!フィッシュテイルなので見にくいとは言え、裏側が何もなくて開口も無しでは萎えてしまいます。1/24なのにこれじゃあなぁ〜・・・<って私だけ?
スライド型使うんならこう言うトコに使って欲しいんですけどね。
 あと、是非とも木製ペラと後期タイプのスピナー、後期型キャノピーを付けて欲しかったですが、バリエーションで出たらどうしよう・・・
 ラダーとエレベーターの羽布にはステッチ?のモールドがありますがかなりオーバースケールでオモチャ然としてます。何故この部分だけこだわっちゃったのか不思議。しかも水平安定板上面は羽布のモールド、下面はリベットがモールドされているという謎仕様です(笑) 組んでてかなりびっくりしました。
エレベーターの平面型で後縁のカーブも直線的すぎる様です。
 全体にはびっしりと大きめで深めの凹モールドが入っており、パネルラインも深くて太めのシャープな凹彫りです。
箱を開けた第一印象がバンダイ1/24シリーズのイメージだったのですが、モールドがはっきりしているが故に記号的な印象が強く、曖昧さというか作り手のイメージの入り込む余地が余り無いと言う印象です。
 カラー塗装図付きですが、デカールもRF◎Kたった1機のみ・・・ケチ。

 両機の比較画像です。上がエアフィックス、下がトランペッターです。
取りあえず組んだだけで、細かい部分を写真や図面と見比べてはいませんので私の持っているイメージと照らし合わせての話しになりますが、トランペッターの方はエッジや細部がシャープな割に並べるとどことなく弛んでいるような印象を受けます。エアフィックスのは翼の後縁とか充分ダルくて分厚いのですが、面の緊張感というか、そぎ落として滑らかにしていった感じが出てると思います。
 元はレーサーの戦闘機だよん!っていう雰囲気がトラペからは感じられませんでした。

 エンジンカウリングはエアフィックスは前部のボリュームが足りなめでひ弱(精悍?)な印象です。トラペの方はなんでこんなトコにスライド型使ったの?って感じでカウリング上部がオーバーハングしている訳でもありません。バルジだけ別パーツにすりゃ済んだのに・・・
 スピナーはトラペには一般的で無い前期型の短鼻タイプしか入ってなくてガッカリです。機銃のバルジが一体モールドなのでMk.Iが出る可能性も薄いでしょうね。

 上面の比較。左トラペ、右エアフイックスです。
翼の平面型はトラペの方が"らしい"かな?と思いますがどうでしょうか。
エアフィックスのは前縁カーブがやや直線的に見えます。
 一番の問題はキャノピーとコクピット開口部の幅で、トラペの方は明らかに幅広になっています。スピットもこれなら乗り降りしやすそう〜ですが、キャノピー周りのイモっぽい印象はこれが一番の原因でしょうね。
 エアフィックスのキャノピーは前部の角度が寝過ぎに思えます。フォッケ並に浅い角度で立ち上がってますが並べてみると余計トラペがイモに見えます。
 あ、念のためトラペの方は前期型の防弾ガラス外付けの初期タイプのみで、エアフィックスには両タイプ入っています。

 上がエアフィックス、下がトラペ。こうしてみるとトラペの後部キャノピーが幅広なのが分かると思います。透明プラの肉厚は薄くて驚いたのですが・・・
後部胴体の断面型もトラペのは丸みを帯びていて、特徴的なエッジの立った背中が再現されていません。
 この角度から見てもトラペの胴体(画像下)のやぼったさが目につきます。
ただポイントを滑らかにつなげたような緊張感の無いRで、主翼フィレットとの接合部も丸い胴体にフィレットを後付けした感じが出ていません。この部分はエアフィックスもイマイチですけど。
 機首下面の画像、上がエアフィックスです。
スピナのタイプ違いによる印象は別として、エンジンカウル前部の絞り込みはトラペの方が緩やかです。実機はエアフィックスの様に最下端が尖り気味の断面だと思いますが、トラペの断面ラインは同心円状に滑らかにつながっています。エンジンカウルのフレームもただの帯状なので、カウル取り外しを企むなら作り直しが必要でしょうね。
 以上がざっと見た印象・感想ですが、素組ならもちろんトランペッターの方が遥かに楽で早く組み上がると思います。デカいスピットがどうしても欲しい!でかけりゃそれでいいのさ!って人には文句無くお薦めでしょう。
出戻り当初は実機に対するイメージも固まっていなくて、勢い細部のモールドばかりに気を取られていましたが、最近は修正困難な外形を気にするようになってしまったので、概ねトランペッターに良い印象はありません。もちろんエンジンや機銃などは(正確さは分かりませんが)断然トラペの方がシャープで実感があります。ただ、コクピットに床板があるなど考証的にはかなり古い(というかそもそも考証などしているのか?)ので、それなりにシャープなパーツが勿体無いというジレンマがあります。
48でタミヤ・ハセガワのキットが手に入る現在、この内容でこの金額を考えると欲しい人は余りいないのでは無いでしょうか?
個人的にはエアフィックス作るときのパーツ取り用として仕舞っておこうと思います(笑)
もう少し出来が良かったら速攻素組を企んでいたのですが、意欲が萎えてしまって残念です。