画像クリックで拡大!  

 さて、アイリス板。アルミ缶からの切り出しも考えましたが、厚みが気になるのと 形の不揃いが避けられないので自作エッチングに挑戦してみることにしました。  要は腐食液に侵されない膜を金属板の表面に施せば良いので、またしてもお手製のカッティングシートの登場です。  まずはドローソフト(FreeHand)でデータを作成します。実機写真もちらっと見ますがあくまで適当にライト間隔で進めます。
 データが出来たら早速カット。とりかかってからカットまでほぼ2時間くらい・・・ついでにミレニアムドラケンのマスキングデータやホルテンの追加データもまとめて作成しました。めんどくさい作業は勢いのあるときにまとめて・・・ってね。
 腐食液は中和されるまで何度も使えるので、なるべく不要な部分は腐食させないようにレイアウトを考えます。精度が許せばアウトラインの細線でも行けますが、さすがにそこまでケチ&チャレンジャーじゃないです。(笑)
 本家のエデュアルドやバーリンデンはその点贅沢に腐食させてますね。大体半分以上溶かしちゃってるんじゃないでしょうか?厚みも結構凄いし・・・勿体ない。(笑)
今回は0.025厚(0.25じゃないですよ)の真鍮板を使用。裏から腐食しないよう裏面にもシートを貼り、周りもマスキングテープでシールします。

 これが酸性の腐食液です。世界堂って大きな画材店で購入しました。2リットル入りで1500円だったかな?正確には「第二塩化鉄」(>塩化第二鉄の間違いでした)と言います。これだけあればしばらく持つでしょう。ステンレスは溶けるかどうか分かりませんが、銅や真鍮は溶けます。 銅より真鍮の方が溶けやすいようです。

 真鍮は確かスズと銅の合金なのですが、銅の方が溶けにくいので腐食した部分だけ銅が残り赤っぽく見えます。市販のエッチングもそうですね。

 適当な容器に入れ(もちろん金属製は避ける)、加熱して反応を早めながら揺らして様子を見て腐食させていきます。
 手っ取り早く加熱するもの・・・と考えてコーヒーメーカー&フロッピーケース使用の図。 家族にバレないようにしないと以後の食事の保証は出来ません。(笑)
 大体20分ぐらい腐食させるとこんな感じです。思ったより時間がかかりますが、これは真鍮の成分比率にも拠ると思います。  様子を見ながらさらに10分程度腐食させて終了。ホントは中和剤ってのを使用するのですが水洗いして醤油をぶっ掛けて中和させます。<美大版画科卒の友人曰く、たんぱく質を腐食させて中和させるそうな・・・ホンマかどうか確証なし。  使用した腐食液はそのまま容器に戻します。間違っても下水に流さぬこと!後で自宅の配管が腐って大変なコトになります。
 中和して水洗後のパーツ。思ったより簡単で奇麗にでき上がりました。ついでに何枚かスペアを作ったので、ご希望の方はメール下さればお送りします。<他にこんなモノ欲しい人が居るのかどうかは甚だ疑問ですが。
 極薄の真鍮板なのでマスキングシートをはがす際に曲げないよう気を使います。ピンセットで下手につまむと凹みが出来ちゃいます。
 シートをはがしたら、曲げやすいようにライターで軽く焙ります。軽くしないと燃えちゃうので注意。(笑)
 さて後は普通にカッターで切り出して、一枚一枚瞬着で貼っていけば完成です。 ココでも不要な凹みが付かないようにするために結構神経を使いました。
 プライマー吹き後、シルバーを吹き、内側はホワイト>黒鉄色>フラットブラックで筋状に吹き、外側は軽く黒鉄色でムラをつけた後、重なり部分にエナメルの墨色+黒鉄色を筆塗り。先端部分や隙間にスミ入れ後お決まりのシルバーをドライブラして終了。筆塗りが下手ですね・・・反省。
 エッジ後端が分厚くなったのは気に入りませんが、まずまずの(でっち上げ)ディテール感が出たので良しとします。
 アイリス板の重なり感は狙い通り。もう少し厚めの真鍮板でも良かったかもしれませんね。
 この後はバルカン口の形状修正と翼後縁の薄々攻撃くらいで終了のつもりです。細かいアンテナ類や放電索なんかは追加しません。脚室工作や配管なんてもっての外です。(笑)一刻も早く塗装したいので・・・

その3へ続く