シルバー情報センター 

急速に進む高齢社会のなかで、今まで積み上げた経験と才能をまだまだ生かしたいと意欲に燃える人たち・・・
そんな高齢者の生きがいと健康づくりの先頭に立つため、ここにこのレポートを記します。

 シルバー塗装・・・全面であれ部分的であれ、飛行機モデラーが避けては通れない道ですね。
私もとうとうその入口にたどり着き、失敗を恐れる余り実験してみた結果をここにお知らせする次第です。
シルバー塗装のポイントと言えば、主に表面の光沢・反射率とパネル毎の塗り分け表現の2つがあると思いますが、
この際同時に試してみようと考え、下地色として何色か塗り分けた上に、上塗り色として各種のシルバーを塗り重ねてみました。
よく模型誌の作例記事で、
「下地をトーンの違うグレーで塗り分け後にシルバーを塗装したが思ったほど効果が見られなかった・・・」
とか、失敗談が書かれてますけど、下塗り時のトーンにどれくらい幅があったか?とか、上塗り前の写真とか、どのメーカーの何番を上塗りに使ったとかまではあまり書かれていません。
それじゃ何も比較できないから意味ないじゃん・・・と思っていたのも今回のきっかけの一つです。

 0.5mmのプラバンに一応白サフを吹き、下地塗りとしてMr.Colorの8色で塗り分けました。
その上に、去年高いけど頑張って沢山買い揃えたのに、塗る段になるとどれを使うか選びあぐねるAlcladのラッカー(笑)と、 クレオスがAlcladに対抗して出したと言われるスーパーファインシルバー、加えてオーソドックスな8番のシルバーを上塗りとして比較検討出来る様にしてみました。

画像クリックで拡大します

 上半分が下塗りに使用した各色です。これに加えてベースホワイト1000とキャラクターブルーを使用しました。

 下半分が上塗りに使ったメタル系カラーです。
Alcladのステンレス(画像左から3つめ)は生産中止か新色か、あまり見かけません。

 プラバンに升目を引き、横方向が同一下地色、縦方向が同一上塗り色となるようにしました。

 下地色は上から順にMr.Colorの番号で、4、73、339、21、326、2、ベースホワイト1000、110 となっています。

 上塗りメタリックは左より順に
スーパーファインシルバー、#8シルバー、Duraluminium、Stainress Steel、White Aluminum、Highly Polished Aluminum、Chrome となっています。

 ご覧のように光線の具合で下地の見え方が変わりますので反射光が強く見える角度と、下地の色が判りやすい角度で2枚撮影しました。
塗色の位置関係は両画像で変わっていません。
シルバー各色の細かい使用感は下のテーブルにまとめました。

 輝度が分かり難いのでサンプルをひん曲げて撮影してみました。
ブラック下地の部分ですので ハイライトと反射光の具合が良くわかるかと思います。
 

※ なにぶんキットの完成度には直接関係しないことなので、下地塗りがイイカゲンで正しい評価は下せないかもしれません。ホコリも沢山付いてますし、塗料の濃度もかなり濃いめで吹いてます。特にChrome等の微粒子で輝度の高い色は仕上がりが下地の平滑度にかなり左右されます。



シルバー各色の使用感(個人的感想です。あくまで参考程度に・・・)

Mr.Color
Alclad II Lacquer
色名
S.F.シルバー
#8 シルバー
Duraluminium
Stainress
White Alumi
Polished Alumi
Chrome
下地の隠蔽力
反射率
最高
明度

 隠蔽力について、Alcladはマニュアル通りに希釈せずそのまま吹いてますが、Mr.Colorの方はいつものいい加減なカンが頼りなので、比較の参考にはならないかもしれません。 #8のシルバーは思いの外隠蔽力が弱く感じ、スーパーファインシルバーは結構希釈したつもりでしたがすぐに下地を隠してしまいました。 
こうして比べてみて、Alcladの色名はその金属素材のイメージに結構近いと思います。最後にコメントを・・・

S.F.シルバー Alcladに比べて価格が安く、隠蔽力も強く感じるので上塗りクリア系でトーンの変化をつけるときには良さそう。見た目はアルミ箔のツヤ消し面そのもの。
#8 シルバー 粒子は細かいが明度が暗めで反射も弱いので他と比べるとグレーっぽく見えます。逆に言えば当たり障りなく、失敗しにくくて使いやすい色かも・・・
Duraluminium 隠蔽力が高く、下地塗り分け法向きじゃないです。粒子は比較的粗めで#8より少し派手な感じ。
Stainress 明度が暗く高反射なので硬い金属感が得られます。Chromeなみの微粒子感で、チタンやステンレスの焼けて変色した部分の下地には最適と思います。
White Alumi 隠蔽力は強く輝度も高いが柔らかいアルミのイメージ。見たこと無いけどドープってこんな感じかなと想像してます。
Polished Alumi 下地塗り分け法の金属表現には最適と思います。隠蔽力も低く吹き重ねによるトーンの違いも付けやすそうです。下地の色によって微妙にゴールドっぽくなったりマグネシウムっぽくなったり・・・輝度も高いので目立つこと請け合いです。
Chrome マニュアル通りに下地をツヤありブラックで塗装すればクロームメッキに近い仕上がりが得られます。全面に塗るとたぶんオモチャ然とするのでポイント的に使うのが良いかと・・・ただ、この手の質感が欲しいときはメタルック等を使うほうが早くて奇麗なので飛行機モデルには使い道があまり無いと感じます。

※ Alcladについてはmkjさんのサイト(実験室のページ)にもクリアコーティング等の情報がありますので参考にどうぞ

 以上で全てでございます。
何かの参考になれば幸いですが、
お気付きの点や有益な情報などがございましたら
シルバー情報センターまで
御一報頂けるとありがたく存じます。

 


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